こんばんは。
横浜・馬車道の靴修理店 A Presto Care(ア プレスト カーレ)です。
ここ最近レッドウィング、ホワイツといったワーク系の靴の修理依頼が多くなっています。
今日はそんな中からこちらのブランドの修繕事例です。
[Danner ダナー]
オールソール(Vibram4014)
ミッドソール交換(1層目 革 2層目 ラバー)
ダナーでも「ダナーライト」や「マウンテンライト」ではなく、今回お預かりしたのは短靴。
モデル名はおそらく「HOOD RIVER フットリバー」でしょうか?
ステッチダウン製法の靴です。
横から見ると上から1層目はナンポウ(革と紙を混ぜて圧縮したもの)、2層目はスポンジ、3層目はビブラムとなっています。(修繕前3の写真参照)
今回1層目のナンポウも経年劣化で割れてしまっているので、そこから下全部交換することになりました。
このブログでも何度か書きましたが、1層目に使っているナンポウという素材が非常に厄介です。
材料自体は革に比べると安いのですが、貼り合わせた時の接着力が心許ない上に経年劣化で割れてくるのです。
今回交換にあたりナンポウではなく、3㎜厚の革(ショルダー)を使っています。
これで経年劣化による割れの心配もなく、接着力もあがります。
2層目はこれまた3㎜厚のビブラムのミッドソールを。
見た目がだいぶスッキリした印象になりました。
この2層目まで取り付けた段階でアウトステッチをかけます。
メインの3層目は同じビブラム4014(Vibram 4014)
ここは接着で取り付けるので、プライマー(下処理剤)を塗布して乾燥→接着剤を塗布。
十分に乾燥させてから取り付けます。
取り付ける時に熱風機で接着剤を熱活性させてから一気に貼り付け。
その後1日放置して乾燥させます。
貼り付けてすぐに削ってしまうと摩擦熱で接着剤がゆるくなってしまい、隙間ができてしまうのです。
たかが接着。されど接着です。
通常ドレス系の靴はコバをツルツルになるまで削って整えますが、今回はワーク系らしくコバは粗めの仕様にしています。
最後にニュートラル(無色)のコバインキを塗って軽くバフがけ。
少し汚しを入れて完成です。
オールソール(Vibram 4014)¥15,400(税込)
ミッドソール交換(1層目と2層目)¥6,600(税込)
A Presto Care(ア プレスト カーレ)
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